相手の要求を聞いてみる

 サービス業で接客をするスタッフは、一定のサービスや物を消費者に提供し、その対価としてお金を受け取る。消費者はエンドユーザーとしてお金を支払うため、完璧な対応でなければクレーマーとなる場合があるだろう。消費者は1度クレームをつけると、その視点はさらに厳しくなり、時として提供した側がクレーム被害と感じるに至るまで発展することがあるのだ。中にはクレームをつけることで何かを得ようとする人や、謝罪する姿を見て楽しむ悪質なクレーマーもいるだろう。
 そこで、クレーム被害の回避のポイントを教えよう。売り手と買い手は立場が違うため、不快な思いをした消費者にはまず謝罪をすることが必要となる。しかし、謝罪のみの対処で終わらせないことが大切だ。仕事でクレームとなった時に対処方法を考える場合には、危機管理能力を備えておくべきである。予め、どういったクレームには、どういう対処をすればよいのかを想定しておき、相手がどのような目的を持っているかを即時丁重に聞き出す必要があるのだ。
 一切反論せず、相手の要求を聞いて謝罪をする。万が一理不尽な要求であれば、上司やクレーム処理係の第三者を交えて話を聞くことを伝え、2人でのやり取りをしないことを伝える。多くの人の場合は対応のみでクレーム解決となるが、もし金銭的要求をしてくる時は計画的である場合もあり、クレーム内容の録音や録画などをして警察や弁護士、専門機関へ相談が必要となる。マニュアルに載っていない限り、決して1人の判断で対処してはならない。